農業土木職の公務員の仕事内容や平均年収・給与

農業土木職の公務員の仕事内容や平均年収・給与

農業土木の公務員は、農村の持続的な発展を支えるために欠かせない存在であり、農業インフラの整備や自然環境の保全を通じて、農業生産の基盤を支えています。

以下では、農業土木職の公務員の仕事内容、平均年収・給与、地方公務員の農業土木職になるためにはについて、詳しく解説します。

公務員の農業土木職に興味のある方や、公務員の農業土木職に転職を考えている方は、ぜひ確認してください。

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農業土木の公務員とは?

農業土木の公務員とは

公務員の農業土木職は、農業及び農村の持続的な発展に向け、農業インフラの整備や国土や自然環境の保全を担当する業務に従事する公務員です。

農林水産省等に勤務する国家公務員では、「技術系公務員(農学土木職)」、都道府県庁や自治体に勤務する地方公務員では、「農業土木職」「総合土木職」と言われています。

※地方公務員の「総合土木職」の場合多くは、土木職と農業土木に分かれています。

農業土木の公務員は、勤務する官公庁によって異なりますが、多くの場合は農業事務所などの地域の出先機関等に配属されます。

農業土木職と土木職の公務員との違い

農業土木職と土木職の公務員はどちらも土木工事関連の業務を担当しますが、以下のような違いがあります。(以下は一般的な例であり、勤務する官公庁によって異なります。)

項目 農業土木職 土木職
専門分野 農業インフラの整備や国土や自然環境の保全を担当 広範な公共インフラ(道路、橋梁、上下水道など)を担当
業務内容 農業生産の基盤を支える工事が中心 都市計画や公共施設の整備・管理が中心
勤務場所 主に農村地域や農地周辺での業務 主に都市部や郊外での業務

上記のような違いにより、農業土木職と土木職の公務員はそれぞれ異なる専門知識を必要とし、異なる地域や分野での活躍が求められます。

農業土木の公務員の仕事内容

農業土木の公務員の仕事内容

農業土木の公務員の仕事内容は、農業用水の管理や農地の整備、防災対策など多岐にわたり、農業の持続可能な発展に貢献します。

具体的な農業土木の公務員の一般的な仕事内容は以下の通りです。(勤務する各官公庁によって異なります。)

農業用水路の設計・管理
  • 設計:農業用水の供給を安定させるため、水路や灌漑システムの設計を行います。地形や気候条件、農地の配置などを考慮し、最適な水路の経路や構造を設計します。
  • 管理:既存の水路の維持管理を行い、定期的な点検や修繕を通じて、水の流れが円滑に保たれるようにします。水漏れや詰まりなどの問題が発生した場合は迅速に対応します。
灌漑施設の整備
  • 設置:干ばつや雨不足の際にも農地に適切な水を供給できるように、灌漑システムを設置します。これにはポンプや貯水池、スプリンクラーシステムなどが含まれます。
  • 管理:灌漑システムの定期的な点検とメンテナンスを行い、適切に機能するようにします。必要に応じて修繕や部品の交換を行います。
農地の改良・整備 土壌改良:農地の土壌の質を向上させるため、土壌改良剤の投入や耕作方法の指導を行います。また、排水設備の設置なども行い、農地の水はけを良くします。
地形整備:農地の平坦化や段々畑の造成など、地形を整える工事を行います。これにより、農作業の効率化や作物の生育環境を改善します。
防災対策 治山治水:山地や河川の治水工事を行い、土砂崩れや洪水から農地を守ります。堤防の整備や土砂崩れ防止工事、河川の浚渫などが含まれます。
防災設備の設置:防災設備(例:排水ポンプ、排水路)を設置し、自然災害時に農地が被害を受けるのを防ぎます。
農村地域のインフラ整備 道路・橋梁の整備:農村地域の道路や橋梁の設計・建設・維持管理を行います。これにより、農業資材や収穫物の輸送を円滑にし、地域経済の活性化を図ります。
公共施設の整備:農村地域の公共施設(例:農業用倉庫、集会所)の設計・建設・維持管理を行います。
環境保護 水質保全:農業用水の水質を保全するため、適切な管理とモニタリングを行います。農薬や肥料の流出を防ぐための対策も講じます。
生態系保護:農業活動が生態系に与える影響を最小限に抑えるため、環境に配慮した工事や管理を行います。例えば、生態系に配慮した水路の設計や緑化工事などがあります。
地域住民との連携 住民説明会:農業土木工事の計画や実施にあたり、地域住民への説明会を開催し、意見や要望を収集します。
協働作業:地域住民や農家と協力しながら、共同で農業インフラの維持管理を行うこともあります。

これらに付け加え、農業基盤整備のための事業計画の立案や調査・測量・設計、積算・工事監督等も行います。

農業土木職の公務員の平均年収・給与

農業土木職の公務員の平均年収・給与

農業土木職の公務員の平均年収は約650万円~660万円、平均給与月額は約40万円となります。

以下で、地方公務員の農業土木職と国家公務員の農業土木職の平均年収・給与について、詳しく説明していきます。

地方公務員の農業土木職の平均年収・給与

地方公務員の農業土木職は技術職に該当しますが、年収や給与に関しては、一般行政職と同様となります。

そのため、地方公務員の農業土木職は、平均年収約658.2万円、平均給与月額40.1万円となります。

平均年収 約6,582,500円
給与月額 401,372円/月
平均ボーナス
(期末手当・勤勉手当)
約1,766,036円/年
職員数 866,009人

※出典:総務省 令和4年地方公務員給与実態
※区分:一般行政職
※年収計算:平均給与月額×12ヶ月+ボーナス(期末手当・勤勉手当)

※ボーナス(期末手当・勤勉手当)は平均給与月額に4.4カ月分を掛けた金額で計算(端数切捨て)
※給与月額は、給料月額+諸手当月額の合計

国家公務員の農業土木職の年収・給与

国家公務員の農業土木職は、国家公務員総合職、又は国家公務員一般職での採用となるため、「行政職俸給表(一)」が適用されます。

そのため、国家公務員の農業土木職の平均年収は約662.5万円、平均給与月額は40.4万円になります。

平均年収 約6,625,846円
平均給与月額 404,015円/月
平均ボーナス
(期末手当・勤勉手当)
約1,777,666円/年
平均年齢 42.4歳
平均経験年数 20.3年
職員数 139,522人

※出典:人事院 令和5年国家公務員給与等実態調査の結果 
※俸給表:行政職俸給表(一)
※年収計算:平均給与月額×12ヶ月+ボーナス(期末手当・勤勉手当)

※ボーナス(期末手当・勤勉手当)は平均給与月額に4.4カ月分を掛けた金額で計算

農業土木職の地方公務員になるためには?

農業土木職の地方公務員になるためには?

農業土木職の地方公務員になるためには、各自治体で行われる地方公務員採用試験に合格し、採用される必要があります。

以下で詳しく説明していきます。

勤務を希望する自治体の選定

農業土木職の多くは、都道府県庁の地方公務員採用試験を受ける必要があります。

まずは、勤務を希望する自治体の選定を行いましょう。

各自治体によって、地方公務員採用試験の内容や、受験に必要な要件が異なります

農業土木職に必要な資格

各自治体によって異なりますが、一般的に農業土木職の試験を受けるために必要な資格はありません。(中途採用の場合でも求められる資格は少ないでしょう。)

農業土木職として、専門的な知識を必要とする業務が多いため、一級土木施工管理士、一級舗装工監理技術者、技術士などの資格を持っていれば、重宝されるでしょう。

ただし、農業土木職として採用される段階では、資格は求められるケースが少ないため、まずは地方公務員試験を合格するための対策に力を入れましょう。

必要な学歴や年齢などの要件

地方公務員の農業土木職になるために、必要な学歴や年齢などの要件は、各自治体によって大きく異なります

そのため、勤務を希望する自治体の選定を行ったうえで、応募要項・試験要項を確認しておきましょう。

以下は、一般的な新卒・既卒・中途採用(一般採用)に必要な学歴や年齢などの要件となります。

年齢要件 35歳までぐらいが多い
※ただし中途採用の枠は除く
学歴要件 高校卒業、短大卒業、大学卒業等
※大学卒業の学歴を求められる場合が多い
※学歴不要の場合もあるが、大学卒業程度の学力を求められる場合が多い

※ただし、上記以外の中途採用者限定の募集の場合は、年齢要件が異なり、民間企業等での勤務経験を求められる場合が多いです。

試験の概要と対策

地方公務員の農業土木職の場合、一般的に以下の試験内容になるケースが多いでしょう。(各自治体によって異なります。)

教養試験
(1次試験)
公務員として必要な一般的知識(社会、人文、自然)及び知能(文章理解(英文を含む。)、判断推理、数的推理、資料解釈)についての筆記試験等
専門試験
(1次試験or2次試験)
農業土木に関する専門的知識、技術等の能力についての筆記試験
適性検査
(1次試験or2次試験)
職務の遂行に必要な適応性についての検査(口述試験の参考にする場合が多い)
口述試験
(2次試験)
個別や集団の面接試験(回数は自治体によって異なる)

各自治体によっては、地方公務員試験の勉強を行わなくても良い、SPI試験を行っているケースもあります。

試験対策としては、勤務を希望する自治体の選定を行ったうえで、過去の試験内容を確認することが推奨されます。

中途採用でも地方公務員の農業土木職になれる?

中途採用でも地方公務員の農業土木職になることが可能です。

例えば、年齢が30歳前後の場合は、一般の試験を受けても良いですし、30歳以上の場合は、「社会人枠」や「経験者枠」といった、中途採用の特別枠を受験することも可能です。

中途採用の特別枠の場合は、各自治体によって異なりますが、一般的に以下の内容が多いでしょう。

年齢要件 40歳未満、50歳未満までが多い
学歴 学歴は求められない場合が多い
必要経験 民間企業等での農業土木関連の経験があること
※5年以上が多い
(例)農地、用排水施設、農道、農地海岸等の農業土木分野における計画、設計、積算又は施工管理の職務経験
試験内容 ・一般試験と同様
・SPI試験など
・小論文と面接試験や、書類選考+面接試験のみの場合もある

また、「社会人枠」や「経験者枠」のような特別枠は、年齢や試験内容が緩和されているケースが多いため、民間企業等の経験がある方は、「社会人枠」や「経験者枠」での受験を強くおすすめします。

まとめ

農業土木職の公務員は、農業インフラの整備や自然環境の保全を通じて、農村の持続的な発展を支える重要な役割を担っています。

国家公務員の農業土木職の平均年収は約662.5万円、平均給与月額は40.4万円です。地方公務員の農業土木職の平均年収は約658.2万円、平均給与月額は40.1万円となります。このように、農業土木職の公務員は安定した収入が見込めることが一番のメリットではないでしょうか。

仕事内容としては、農業用水路の設計・管理、灌漑施設の整備、農地の改良・整備、防災対策、農村地域のインフラ整備など多岐にわたり、専門知識を必要とし、農業生産の基盤を支える工事が中心となり、農村地域や農地周辺での業務が多いことが特徴です。

また、農業土木職の地方公務員になるためには、地方公務員採用試験に合格することが必要です。試験内容は教養試験や専門試験、適性検査、口述試験などで、希望する自治体ごとに異なります。(中途採用も可能で、社会人枠や経験者枠が設けられていることが多く、年齢や試験内容が緩和されているケースもあります。)

農業土木の経験がある方や、農業土木に興味がある方は、農業土木職の公務員という選択肢をぜひ検討してみてください。

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ABOUTこの記事をかいた人

キャリアコンサルタント(国家資格) 真下 彩花

新卒で東証スタンダードに上場している会社に入社し、個人事業主・税理士などの経理・税務サポートを担当後、半導体・電子部品等の最大手(東証プライム上場)に転職し、営業支援に従事する。その後、ベンチャー企業での経理・採用経験を経て、2019年から株式会社pekoにて、公務員試験・求人情報「公務in」の運営、キャリアアドバイザーとして多くの転職者のサポートを担当中。

参考文献等

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