地方公務員試験に落ちた場合、頑張って勉強していた人ほど、悔しい気持ちでいっぱいになることや、絶望的になる場合がありますが、まずは気持ちを落ち着けて現状を客観的に整理することが大切です。
また、可能であれば、息抜きを行い、今まで頑張った自分をほめておきましょう。新たに気持ちの切り替えるには休息が必要です。
以下で地方公務員試験に落ちた場合に行う選択肢を解説しながら、一般的なメリット・デメリットにも触れていきます。
ご自身の後悔がないように、考えながら選択していきましょう。
1.日程が違う地方自治体にチャレンジする
地方公務員試験は、毎年6月の第4週から始まります。(高卒・短大卒の場合は9月の第4週目に実施される。)
地方自治体によっては、A日程、B日程、C日程など日程が分かれている場合もあり、再度地方公務員試験にチャレンジすることが可能です。
6月からの試験で落ちてしまった場合は、諦めずに募集している地方自治体を探すことをおすすめします。
メリット
- 就職浪人(公務員浪人)しなくても良くなる
- 就職留年の必要性がなくなる
- 地方公務員にはなることができる
地方自治体によって、募集人数に差がある場合や倍率が高くなる場合もありますが、改めて試験を受けることで地方公務員になることが可能となります。
試験に落ちた場合、気力を失ってしまう方も多いですが、諦めずにチャレンジすることが大切です。
デメリット
- 採用倍率が高くなり合格しにくい
- 希望の地方自治体ではない職場となる
- 自身の近隣では募集していない可能性がある
- 転勤が必要な場合もある
- 高卒・短大卒の場合は募集している自治体は少ない
日程が違う地方自治体にチャレンジする場合のデメリットとして、希望の地方自治体ではない可能性が高く、採用倍率も高くなることです。
2.定員割れの地方自治体を再チャレンジする
6月頃の地方公務員試験終了後に、定員割れ(募集定員よりも出願する人の方が少ない事態)や目標の採用人数に達しない場合、追加募集や再募集を行う自治体もあります。
資格免許職が多くなる一方で、一般行政職や一般行政事務職なども再募集していることがあるため、必ず確認しておきましょう。
例えば、大学4年生の12月頃でも、申し込み期限が翌年の2月頃で、4月1日入社(採用予定日)で募集している自治体もあります。
メリット
- 就職浪人(公務員浪人)しなくても良くなる
- 就職留年の必要性がなくなる
- 地方公務員にはなることができる
上記と同じく再チャレンジに労力や気力を使いますが、地方公務員として就職できることは大きなメリットと言えます。
デメリット
- 採用人数が若干名のため倍率が高くなり狭き門となる
- 転勤が必要な場合もある
- 高卒・短大卒の場合は募集している自治体はとても少ない
この時期になると、希望の地方自治体は難しく、他の都道府県の自治体に応募する可能性もあり、合格した場合には基本的に転勤(その市町村に住むこと)が必要となります。
また、採用人数も「若干名~2名程度」となり、倍率も高くなる傾向があります。(ただし、本当に定員割れしている自治体の場合、倍率は低くなります。)
3.民間企業への就職活動を行う
地方公務員試験は毎年6月~9月頃に行われるため、落ちた時点で、民間企業への就職活動を行うことも一つの手です。
民間企業によって様々ですが、新卒の秋採用や通年採用を行っている場合も多いです。特に来年から働かなければならない場合などは、おすすめの選択肢と言えるでしょう。
また、その際の募集要項によりますが、民間企業に就職した後、地方公務員に転職することも可能です。
メリット
- 4月から働くことが可能になる
- 民間企業に就職した後、地方公務員に転職することも可能
- 働きながら地方公務員試験の勉強も可能
- 無職期間や留年が就職や転職で問題になることがない
- 地方公務員よりも高い年収や賞与の場合も多い
メリットとしては、無職期間や留年がないことが一番に挙げられます。
公務員浪人や就職浪人が行えない場合はおすすめの選択となります。
デメリット
- 地方公務員よりも福利厚生や手当が整っていない可能性がある
- イメージしていた仕事内容と180度変わる
- 人気がある企業か人気が無い企業が多くなる
秋採用や通年採用を行っている企業は、大手は少なくベンチャー企業か特殊な企業などが多くなるでしょう。
民間企業も様々な魅力がありますが、基本的に新卒での就職は人生の中で1度しかありません。しっかり考えながら選択しましょう。
4.就職留年をする(翌年の地方公務員試験を受ける)
高卒・短大卒は難しいですが、大学生の場合は就職留年すること(もう一年就職活動をするために大学を留年すること)も可能です。
以下で説明する公務員浪人をしてしまうと、「新卒枠」から応募することが難しくなりますが、就職留年の場合は翌年大学を卒業するため「新卒枠」での採用となります。
また、もしも翌年に公務員試験に落ちたとしても民間企業への新卒での就職も可能となります。
メリット
- 新卒枠での採用が可能となる
- 公務員試験対策がじっくりできる
一番のメリットとしては、新卒として扱ってくれる点となります。
デメリット
- 留年のため学費が余分にかかる
- 経歴に傷が付く場合もある
- 面接時に留年のことは確認される
一番のデメリットとしては、高い大学の学費となります。
もしも就職留年することが可能であれば、就職浪人(公務員浪人)よりはおすすめです。
5.就職浪人(公務員浪人)をする
公務員浪人とは、公務員試験に落ちた状態で学校(大学や専門学校等)を卒業し、再び公務員試験を目指して勉強している方を指します。
少なくとも1年間は無職になるため、パート・アルバイトで生活費を稼ぐ人も多いと言えるでしょう。
また、「地方公務員試験を必ず合格しなければならない」というプレッシャーがあるため、注意しましょう。
メリット
- 就職留年の学費が発生しない
- 1年間じっくり勉強を行うことが可能
就職浪人となりますが、来年の春から就職活動を行うことが可能です。
デメリット
- 新卒ではなくなってしまう
- 無職期間があり経歴に傷が付く場合もある
- 面接時に無職期間について確認される
一番のデメリットは新卒ではなくなってしまうことです。
地方公務員試験の募集要項では、年齢、学歴等共にクリアはできますが、2次試験・3次試験での面接時の印象が悪くなる可能性があります。
公務員浪人を行って地方公務員試験に落ちた場合、民間企業に就職するか、再度就職浪人するかを選択する必要が出てきて迷う可能性があるため注意しましょう。
まとめ
地方公務員試験に落ちた場合、多くの犠牲を払って頑張って努力したことが報われない気持ちになることや、絶望することもあるでしょう。
今後の人生において、良い選択をするためには、まずは休息を取って気持ちをリフレッシュしておきましょう。
不安で気持ちが休まらない場合、おすすめの方法としては、
- 新しい人生が始まったと考えること
- 落ちたことは、自分の人生において計画通りであると思うこと
- 自分が後悔しない選択肢はどれかを考えること
上記のように考えてみてください。
試験に落ちたことで、今までの計画が上手くいかないから不安になります。
そのため、落ちたことは自分の人生の計画通りで、ここから新しい一歩が始まると考えましょう。
地方公務員試験に落ちた場合の選択肢をお伝えしましたが、ご自身の後悔がないように、考えながら選択していきましょう。