地方公務員の保育士として働くことは、安定した雇用と充実した福利厚生を享受できる魅力的な職場です。

しかし、その一方で異動の頻度や役職の限られた昇進機会などのデメリットも存在します。

以下では、地方公務員の保育士のメリット・デメリット、具体的な職場や競争倍率、給与の詳細に加え、公務員保育士になるための方法について詳しく解説します。

保健師の地方公務員試験の対策や、必要な資格についても触れているため、公務員保育士としてのキャリアを検討している方は、ぜひ確認してください。

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公務員の保育士とは?職場や倍率

公務員の保育士とは?職場や倍率

公務員の保育士は、都道府県庁や市区町村等の地方自治体に勤務する地方公務員の保育士のことを言います。

主に、公立の保育施設等で働き、地域の子どもたちの保育や教育等の業務に従事します。

以下では、働く職場や配属、保育士採用における競争倍率について詳しく説明していきます。

地方公務員の保育士が働く職場とは

勤務する自治体や採用時期等によっても異なりますが、地方公務員の保育士が働く職場は主に以下の通りです。

※保育士が勤務する自治体によって下記以外の施設に勤務する場合や施設名称が異なりますので、注意してください。
公立保育園 地方自治体が運営する県立、市立、区立、町立等の保育園で、保育士は日常的な保育業務を担当します。子どもの世話、食事の補助、遊びの指導、基本的な生活習慣の教育などが主な業務です。
児童相談所 児童相談所に勤務する保育士は、子どもの福祉に関する相談を受け付け、家庭環境の調査や支援策の提案を行います。虐待や家庭の問題に対する対応も重要な役割です。
学童保育施設 学童保育施設に勤務する保育士は、小学生を対象に放課後や長期休暇中の保育を行います。宿題のサポートや遊びの指導、安全管理が主な業務です。
子育て支援センター 子育て支援センターに勤務する保育士は、子育て中の親子を支援するための施設で、育児相談、親子の交流イベントの企画・運営を行います。
特別支援教育施設 特別支援教育施設に勤務する保育士は、特別な支援を必要とする子どもたちのための教育施設で、個別の支援計画に基づいた教育や支援を提供します。

公立保育園(県立・市立・区立・町立保育園)等で働く以外にも、地方公務員の保育士は様々な職場で働き、定期的な異動もあります。

また、一般的に地方公務員の試験時に働きたい職場は聞かれる可能性はありますが、配属先は選択することができません

※職務内容や仕事内容に保育園等に勤務することが記載されている、限定されている場合は、配属先は保育園になります。

幼稚園教諭の免許を持っている場合

幼稚園教諭の免許を取得している保育士の場合は、上記で説明した施設の他に、公立幼稚園や認定こども園で勤務する場合もあります。

双方の職場とも保育士の他に幼稚園教諭の免許が必要です。

地方公務員の保育士の配属先が分かるのはいつ

地方公務員試験に合格し、採用が決定した場合、一般的に正式に保育士として配属先が分かるのは、採用日です。

例えば、4月1日採用であれば4月1日に、10月1日採用であれば10月1日に保育士の配属先が分かります。

また、すでに保育士として勤務していた場合でも、異動が分かる(辞令が下りる)のは1ヶ月前程度です。

地方公務員の保育士の倍率は低い?高い?

地方公務員の保育士の倍率は、応募する自治体や年度によって大きく異なります

一般的な保育士が保育園等に転職する際の倍率と比較すると、地方公務員の保育士の採用における競争倍率は高いと言えます。

しかし、地方公務員試験においては、倍率は低く、直近の採用における一部の団体の競争倍率は以下の通りです。

団体 試験区分/年度 競争倍率 受験者数 最終合格者数
横浜市 保育士/令和5年度高校卒程度 2.4倍 107人 71人
札幌市 保育士/令和5年度 社会人経験者の部 3.2倍 29人 15人
千代田区(特別区) 保育士/2022年度(福祉Ⅱ類) 1.6倍 11人 7人
荒川区(特別区) 保育士/2023年度(福祉Ⅱ類) 4.5倍 18人 4人

地方公務員の保育士の競争倍率は地域や年度によって大きく異なることが分かります。

都市圏や特別区では受験者数が多くなる傾向があり、それに伴って競争倍率も高くなる場合があるでしょう。

そのため、地方公務員の保育士の採用試験は地域の需要と供給のバランスによって倍率が上下するため、各地域の状況をよく調査し、戦略的に受験することが大切です。

地方公務員の保育士の平均給料や平均年収

地方公務員の保育士の平均給料や平均年収

地方公務員の保育士の年収や給料は総務省の「令和5年 地方公務員給与実態調査結果の状況」を参考にすると、一般職員に該当します。

そのため、地方公務員の保育士の平均年収は約652.9万円、平均給与月額は41.4万円で、以下の通りです。

平均年収 6,529,723円
平均給料月額 322,122円/月
諸手当月額平均 92,393円/月
平均給与月額 414,515円/月
期末手当・勤勉手当 1,555,540円/年
平均年齢 42.5歳

※一般職員の47都道府県の平均値を表示しています
※年収計算:平均給与月額×12ヶ月+期末手当・勤勉手当
※出典:総務省 令和5年 地方公務員給与実態調査結果の状況

厚生労働省が行っている「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」の結果では、保育士全体の平均年収は約396.9万円のため、公務員保育士の年収が高いことが分かります。

上記の保育士の年収は、住宅手当や扶養手当、勤務する場所によって地域手当等も変わってきますので、参考程度にとどめておきましょう。

以下では、47都道府県別の公務員の保育士の平均年収・給与と、保育士全体の平均年収・給与の詳細をご紹介します。

47都道府県別の地方公務員の保育士の平均年収・給与一覧

団体名 平均年収 平均給料月額 諸手当月額 平均給与月額 期末手当 勤勉手当 ボーナス合計 平均年齢
北海道 ¥5,424,384 ¥320,778 ¥72,604 ¥393,382 ¥760,000 ¥703,800 ¥1,463,800 43.1歳
青森県 ¥5,307,308 ¥309,678 ¥81,656 ¥391,334 ¥785,300 ¥611,300 ¥1,396,600 42.3歳
岩手県 ¥5,953,664 ¥317,916 ¥122,831 ¥440,747 ¥841,400 ¥664,700 ¥1,506,100 41.2歳
宮城県 ¥5,740,072 ¥319,473 ¥98,708 ¥418,181 ¥858,200 ¥721,900 ¥1,580,100 42.4歳
秋田県 ¥5,332,500 ¥324,057 ¥63,718 ¥387,775 ¥822,500 ¥679,200 ¥1,501,700 43.8歳
山形県 ¥5,894,148 ¥338,355 ¥94,449 ¥432,804 ¥881,300 ¥700,500 ¥1,581,800 44歳
福島県 ¥5,620,688 ¥326,565 ¥83,184 ¥409,749 ¥853,500 ¥703,700 ¥1,557,200 42.9歳
茨城県 ¥5,785,268 ¥323,503 ¥96,711 ¥420,214 ¥839,000 ¥742,700 ¥1,581,700 42歳
栃木県 ¥5,446,868 ¥321,105 ¥73,034 ¥394,139 ¥858,500 ¥717,200 ¥1,575,700 42.6歳
群馬県 ¥5,713,440 ¥330,894 ¥83,876 ¥414,770 ¥887,000 ¥736,200 ¥1,623,200 42.4歳
埼玉県 ¥5,693,768 ¥320,182 ¥93,707 ¥413,889 ¥856,800 ¥727,100 ¥1,583,900 42.3歳
千葉県 ¥5,800,996 ¥310,099 ¥111,884 ¥421,983 ¥861,000 ¥737,200 ¥1,598,200 40.3歳
東京都 ¥6,338,804 ¥311,076 ¥146,691 ¥457,767 ¥922,300 ¥845,600 ¥1,767,900 41.9歳
神奈川県 ¥5,897,852 ¥321,152 ¥107,169 ¥428,321 ¥896,500 ¥758,000 ¥1,654,500 43.1歳
新潟県 ¥5,867,596 ¥336,940 ¥93,418 ¥430,358 ¥886,900 ¥703,300 ¥1,590,200 44.3歳
富山県 ¥5,752,636 ¥321,815 ¥98,463 ¥420,278 ¥845,000 ¥709,300 ¥1,554,300 42歳
石川県 ¥5,753,784 ¥323,431 ¥96,401 ¥419,832 ¥801,100 ¥715,800 ¥1,516,900 42.3歳
福井県 ¥5,573,368 ¥322,969 ¥81,420 ¥404,389 ¥829,100 ¥720,700 ¥1,549,800 41.7歳
山梨県 ¥5,648,828 ¥330,576 ¥77,118 ¥407,694 ¥912,300 ¥756,500 ¥1,668,800 43.2歳
長野県 ¥5,495,184 ¥329,114 ¥68,568 ¥397,682 ¥836,300 ¥723,000 ¥1,559,300 44.8歳
岐阜県 ¥5,561,664 ¥325,899 ¥76,348 ¥402,247 ¥863,700 ¥734,700 ¥1,598,400 43歳
静岡県 ¥6,169,256 ¥336,764 ¥112,474 ¥449,238 ¥896,100 ¥778,400 ¥1,674,500 42.4歳
愛知県 ¥5,974,268 ¥325,935 ¥108,054 ¥433,989 ¥914,900 ¥766,400 ¥1,681,300 41.5歳
三重県 ¥5,887,836 ¥333,853 ¥92,850 ¥426,703 ¥913,400 ¥767,400 ¥1,680,800 43.8歳
滋賀県 ¥5,925,548 ¥320,720 ¥113,034 ¥433,754 ¥817,100 ¥720,500 ¥1,537,600 41.6歳
京都府 ¥5,545,596 ¥311,616 ¥88,192 ¥399,808 ¥849,300 ¥747,900 ¥1,597,200 42.3歳
大阪府 ¥5,805,840 ¥311,512 ¥109,083 ¥420,595 ¥881,000 ¥758,700 ¥1,639,700 41.9歳
兵庫県 ¥6,088,356 ¥320,484 ¥128,254 ¥448,738 ¥847,000 ¥703,500 ¥1,550,500 41.7歳
奈良県 ¥5,525,164 ¥314,044 ¥91,028 ¥405,072 ¥825,500 ¥664,300 ¥1,489,800 42.3歳
和歌山県 ¥5,588,072 ¥321,948 ¥83,858 ¥405,806 ¥856,400 ¥718,400 ¥1,574,800 43.2歳
鳥取県 ¥5,502,448 ¥313,485 ¥98,944 ¥412,429 ¥791,400 ¥553,300 ¥1,344,700 41.7歳
島根県 ¥5,507,684 ¥315,503 ¥89,854 ¥405,357 ¥757,100 ¥643,400 ¥1,400,500 41.1歳
岡山県 ¥5,680,416 ¥330,572 ¥81,246 ¥411,818 ¥879,900 ¥738,600 ¥1,618,500 43.1歳
広島県 ¥5,682,292 ¥331,886 ¥80,955 ¥412,841 ¥907,300 ¥728,200 ¥1,635,500 42.6歳
山口県 ¥5,481,344 ¥324,580 ¥73,507 ¥398,087 ¥844,600 ¥704,300 ¥1,548,900 43.3歳
徳島県 ¥5,983,968 ¥328,886 ¥107,553 ¥436,439 ¥839,000 ¥746,700 ¥1,585,700 42歳
香川県 ¥5,944,528 ¥324,185 ¥110,509 ¥434,694 ¥877,500 ¥728,200 ¥1,605,700 41.5歳
愛媛県 ¥5,979,928 ¥321,724 ¥117,545 ¥439,269 ¥839,800 ¥708,700 ¥1,548,500 42.3歳
高知県 ¥5,298,952 ¥313,446 ¥80,450 ¥393,896 ¥825,400 ¥572,200 ¥1,397,600 41.9歳
福岡県 ¥5,630,092 ¥320,656 ¥88,010 ¥408,666 ¥864,400 ¥726,100 ¥1,590,500 42.8歳
佐賀県 ¥5,190,980 ¥318,582 ¥57,033 ¥375,615 ¥827,900 ¥683,600 ¥1,511,500 41.4歳
長崎県 ¥5,359,036 ¥319,431 ¥69,422 ¥388,853 ¥843,300 ¥692,800 ¥1,536,100 44.3歳
熊本県 ¥5,513,336 ¥326,810 ¥72,493 ¥399,303 ¥807,900 ¥721,700 ¥1,529,600 43.4歳
大分県 ¥5,489,212 ¥319,825 ¥79,601 ¥399,426 ¥788,600 ¥696,100 ¥1,484,700 41.7歳
宮崎県 ¥5,553,748 ¥315,254 ¥94,975 ¥410,229 ¥833,600 ¥631,000 ¥1,464,600 41.8歳
鹿児島県 ¥5,545,288 ¥315,873 ¥89,576 ¥405,449 ¥763,600 ¥679,900 ¥1,443,500 43.5歳
沖縄県 ¥5,633,860 ¥316,589 ¥102,016 ¥418,605 ¥817,400 ¥610,600 ¥1,428,000 41.5歳

※一般職員の47都道府県の平均値を表示しています
※年収計算:平均給与月額×12ヶ月+期末手当・勤勉手当
※出典:総務省 令和5年 地方公務員給与実態調査結果の状況

上記の表は、「47都道府県別の地方公務員の保育士(一般職員)の平均年収・給与一覧」を示しており、平均年収が最も高いのは東京都であり、約6,338,804円となっています。

一方、平均年収が最も低いのは佐賀県であり、約5,190,980円です。

保育士全体の平均年収・給料はいくら?

厚生労働省が行っている「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」の結果によると、保育士全体の平均年収は約396.9万円となり、平均給料は約27.1万円で以下の通りです。

平均年収 3,969,000円
平均給与月額 271,400円/月
平均賞与(ボーナス) 712,200円/年
平均年齢 38.0歳
平均勤続年数 8.5年

※年収計算:きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与
※出典:厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況

地方公務員の保育士と比較すると年収が約250万円異なることが分かります。

公務員の保育士になるメリット

公務員の保育士になるメリット

地方公務員の保育士として働くことには、安定した雇用と給与、充実した福利厚生制度、そして手厚い退職金制度など、さまざまなメリットがあります。

以下では、地方公務員の保育士になる具体的なメリットについて詳しく解説します。

一般の保育園に比べて残業が少ない

地方公務員の保育士で、保育園に配属・勤務となった場合、一般の保育園と比較して残業が少ないことがメリットです。

理由として、公立保育園は、延長保育を導入している場合が少ないことが挙げられます。

また、地方公務員としての労働条件が整備されている場合が多く、勤務時間や労働環境の管理が厳格に行われていることも理由の一つです。

そのため、プライベートの時間を確保しやすく、ワークライフバランスを保ちながら保育士として働くことが可能です。

産休・育休などの福利厚生制度が充実している

地方公務員の保育士は、産休・育休などの福利厚生制度が非常に充実している点が大きなメリットです。

具体的に法定の産休・育休に加えて、公務員特有の追加的な休暇制度や補助を受けることができます。

これにより、保育士として仕事を行いながら、出産や育児期間中も安心して仕事と家庭を両立させることが可能です。また、育児短時間勤務制度や看護休暇制度も整備されており、小さな子どもを持つ保育士が無理なく働き続けられる環境が整っています。

安定した雇用と給料

他の保育園等で働く保育士と比較して、地方公務員の保育士は安定した雇用と給料が保障される点が大きなメリットです。

地方公務員の保育士は、景気の変動や経済状況に左右されにくい安定した職業であり、長期的な職業生活を見据えて安心して働くことができます。

さらに、給料についても、公務員としての給与体系に基づいて支給されるため、一般の保育園に比べて安定し、定期的な昇給やボーナスも経験年数等に応じて上がる仕組みが整っています。

そのため、地方公務員の保育士は、安定した雇用と給料を得られる点で、非常に魅力的な勤務先です。

一般の保育園に比べて給料が高い

地方公務員の保育士の場合、一般の保育園に勤務する保育士と比較して、給料が以下の理由で高くなります。

  • 地方公務員の平均給与がそもそも高いため
    (一般職員の平均年収は約652.9万円)
  • 保育士全体の平均給与が低いため
    (保育士全体の平均年収は約396.9万円)
  • 経験・実績に応じて昇給があり給料が年々上がるため
  • 景気に左右されずボーナス(期末・勤勉手当)が一定額支給されるため
  • 住宅手当や扶養手当等の各種手当が充実しているため

公務員の給与体系は、年功序列や職務経験に基づいた評価が行われるため、勤続年数が長くなるほど給与が上がる仕組みが整っています。

このように、地方公務員の保育士は、一般の保育園と比較して給料が高く、安定した収入を得られる点がメリットです。

退職金制度が必ずある

地方公務員の保育士は、退職金制度が必ずあり、退職時に一定の退職金を受け取る権利が保障されています。

この退職金制度は、勤続年数や最終給与額などに基づいて計算され長く勤務すればするほど、退職金の額は増加し、定年後の生活において大きな経済的支えとなります。

一般の保育園では、退職金制度が整備されていない場合もあり、地方公務員の保育士のメリットとも言えます。

また、退職金に加えて、公務員特有の年金制度も充実しているため、老後の生活も安心です。

公務員の保育士になるデメリットとは?

公務員の保育士になるデメリットとは?

公務員の保育士は、安定した職場環境や福利厚生の充実が魅力ですが、その一方でいくつかのデメリットも存在します。

以下では、公務員の保育士の一般的なデメリットをお伝えしていきます。

必ず保育園に配属されるとは限らず異動もある

地方公務員の保育士の場合、必ず公立保育園に配属されるとは限りません。また公立保育園に配属された場合でも3年程度で異動を命じられる場合もあります。

勤務する自治体によっても異なりますが、公立保育園の他に、児童相談所、学童保育施設、子育て支援センター、特別支援教育施設などに配属される場合もあります。

このように、保育園で働くことを希望する場合、地方公務員の保育士は必ず保育園に配属されないことがデメリットです。

幼稚園教諭の免許が必要な場合が多い

勤務する自治体にもよりますが、規模が小さければ小さいほど、公立保育園は少ない傾向にあります。そのため自治体が保育士の採用を考えた時に、公立幼稚園にも勤務できる保育士を採用したいと考える場合が多いです。

そのため、「保育士」や「保育職」で募集がある場合でも、幼稚園教諭の免許が必要な場合があります。

また、幼稚園教諭の免許を取得するには、追加の学習や実習が必要となり、そのための時間や費用がかかります。

役職や給料が上がりにくい

メリットでも説明しましたが、地方公務員の保育士の給料は、一般の保育士と比較して高いものの、役職や給料は上がりにくいデメリットがあります。

地方公務員の給与体系は、年功序列が基本となっており、昇進や昇給のスピードが民間企業と比べて遅い場合があるためです。

さらに、地方公務員の保育士は、役職が限られているため、昇進の機会が少ないことが一般的です。例えば、保育士としてのキャリアを積んでも、主任保育士や園長などの役職に就く機会はほとんどないでしょう。

自治体の方針や制度に従う必要がある

地方公務員は、地方自治体の運営方針や政策に基づいて業務を行うため、保育士として働く場合、自治体の方針や制度に従う必要があります。

自治体の方針は、保育方針や運営方法、業務方法などに影響を与える場合があります。

例えば、保育のカリキュラムや教育方針が自治体の方針に従って決定されることや、予算や財政状況によっては、保育施設の運営方針や人員配置に影響が及ぶことなどがあります。

さらに、個々の保育士の意見や創意工夫が反映されにくい場合が多く、民間企業と比較するとデメリットに感じやすいでしょう。

また、自治体の制度や規則は頻繁に変更されることがあり、その都度、新しい方針や手続きに適応する必要もあります。

年齢に制限がある場合が多い

地域や年度、自治体によって異なりますが、地方公務員の保育士は人気が高い場合が多く、応募には保育士等の資格の他に年齢制限が設けられている場合が多いです。

そのため、30歳~35歳以上の中途採用で地方公務員を希望する場合は、年齢要件が緩和されている自治体を探す必要があります。

民間の保育園とは異なり、採用に年齢制限があることがデメリットです。

また、自治体によっては年齢不問の場合や、中途採用の枠を設けている場合もあり、年齢制限が緩和されているケースもあります。

公務員のため副業・ダブルワークなどが行えない

地方公務員の保育士として働く際には、副業やダブルワーク等の兼業が禁止されています。

副業等を行った場合は、重い処分で懲戒免職処分になるケースもあります。

そのため、ちょっとした隙間時間を使っての副業が行えない点や、ダブルワークを行いたいと思っても行えない点でデメリットに感じる方もいるでしょう。

ただし、一部の自治体では、地方自治に還元できる定めらえた副業やダブルワークを推奨している場合もあります。

今後公立保育園がなくなる可能性もある

近年、公立保育園の民営化が進んでおり、地方公務員を目指す保育士の方なら耳にしたことがあるかもしれません。

民営化が進む理由として、待機児童問題の解消や保育サービスの充実、自治体の財政の運営経費の削減などが挙げられます。

そのため、保育士が働いていた公立保育園がなくなる可能性があり、デメリットです。

もしも、働いていた公立保育園が閉鎖した場合、その他の公立保育園への異動や、その自治体の児童相談所、学童保育施設、子育て支援センター、特別支援教育施設などに異動となるため、働く職場や給与は保証されます。

地方公務員の保育士になるには?

地方公務員の保育士になるには?

地方公務員の保育士になるには、都道府県庁や市役所・区役所、町村役場が行う地方公務員試験を受験し合格する必要があります。

合格後、採用予定日に合わせて勤務先に配属され地方公務員の保育士として勤務することができます。

以下では、地方公務員の保育士になるために、知っておいてほしいことを説明していきます。

保育士登録は必ず済ませておく

新卒者でも中途採用者でも、必ず保育士の登録(保育士申請手続き)を応募前に済ませておきましょう

保育士登録は保育士資格の所持者であることを証明する「保育士証」を取得するために必要な手続きであり、受験申込時に必要になる場合がほとんどです。

働きたい自治体を選定する

地方公務員の保育士として、まずは働きたい自治体を選定することから始めましょう。

また、1つの自治体に絞らずに5つ程度の自治体を確認しておくことが大切です。

事前に確認する理由としては、以下の通りです。

  • 応募要件(年齢・資格・経験等)が自治体によって異なること
  • 応募時期や1次試験日が自治体によって異なること
  • 試験内容が異なること

働きたい自治体を選定したら、過去の試験内容などをチェックしておきましょう。

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試験の応募要件等:幼稚園教諭の免許はあった方が良い

各自治体によって保育士の地方公務員試験の応募要件は異なります

一般的に、以下のような応募要件が多いでしょう。

応募年齢 30歳~35歳以下までが多い
(中途採用の区分等の場合は年齢が緩和している)
職務経験 求められない場合が多い
(中途採用の区分の場合、1年~3年程度の期間で職務経験が求められる)
資格・免許 保育士資格は必須
幼稚園教諭の免許が求められる場合も多い

また、地方公務員の保育士を目指すのであれば、幼稚園教諭の免許を取得しておくことで、応募先の選択肢が広がる可能性が高いため、事前に取得しておくと良いでしょう。

※幼稚園や認定こども園に勤務させたいと考える自治体の場合、保育士資格の他に幼稚園教諭の免許が求められます。

地方公務員試験内容における対策は必要

働きたい自治体を選定したら、次は過去の試験問題などを確認し、対策しておきましょう。

一般的に良くある保育士の地方公務員試験内容は以下の通りです。

試験の程度 短大卒程度の学力~大学卒程度の学力を求められる場合が多い
1次試験 ・教養試験
・保育士の専門試験(保育士・幼稚園教諭のいずれかを選択する場合もある)
・性格特性検査・職務能力試験・又はSPI試験など
2次試験 ・面接試験(口述試験)
・実技試験(ない場合もある)

2次試験の実技試験は自治体によって異なりますが、実際に保育園等で行われ、音楽に関する実技試験(ピアノ実技や音楽・リズム表現の実技など)が多いです。

また、教養試験や専門試験がある場合は、地方公務員試験対策は必須で、試験対策を行わなくても良いSPI試験を採用している自治体も増えています。

地方公務員の保育士は中途採用でも可能?

地方公務員の保育士は、中途採用でも十分に合格することが可能です。

また、地方自治体によっては「社会人枠」や「経験者枠」などの区分で経験者の保育士を積極採用している場合もあるため、あきらめずに「公務員の採用試験・求人情報の公務in」で探してみてください。

年齢制限も緩和している自治体も多いため、粘り強く希望のエリアで試験を探しましょう。

まとめ

地方公務員の保育士は、安定した職場環境と給与、充実した福利厚生を享受できる一方で、異動の多さや役職の限られた昇進機会などのデメリットもあります。

地方公務員の保育士として働くためには、試験対策をしっかりと行い、地域の求人状況をよく調査することが重要です。

また、幼稚園教諭の免許を取得しておくことで、配属先の選択肢が広がり、キャリアの幅が広がる可能性があります。

地方公務員の保育士は、長期的なキャリアを見据え、安定した職場環境を求める方にとって、非常に魅力的な勤務先と言えるでしょう。

地方公務員の保育士を目指す際には、各自治体の試験情報を以下の公務inでチェックし、計画的に準備を進めていきましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

キャリアコンサルタント(国家資格) 真下 彩花

新卒で東証スタンダードに上場している会社に入社し、個人事業主・税理士などの経理・税務サポートを担当後、半導体・電子部品等の最大手(東証プライム上場)に転職し、営業支援に従事する。その後、ベンチャー企業での経理・採用経験を経て、2019年から株式会社pekoにて、公務員試験・求人情報「公務in」の運営、キャリアアドバイザーとして多くの転職者のサポートを担当中。

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