就職氷河期世代は、バブル経済崩壊後の雇用環境が厳しい時期に就職活動を行っていた方を指します。
このページでは、就職氷河期世代についての知識、就職氷河期世代支援の期間と延長、就職氷河期世代の公務員募集について説明していきます。
就職氷河期世代について
就職氷河期世代についての知識を説明していきます。該当される方はチェックしてきましょう。
就職氷河期世代とは?いつからいつまで
就職氷河期世代とは、バブル経済崩壊後(1991年)の雇用環境が厳しい1993年から2004年頃の時期に就職活動を行っていた方を指します。
大卒であれば、2023年時点の年齢で、満41歳から満52歳となります。
就職氷河期世代支援について
就職氷河期世代支援とは、政府を始め厚生労働省が行っている就職氷河期世代支援プログラムのことを指します。
平成5年(1993年)~平成16年(2004年)頃に就職活動を行い、就職氷河期の影響を受け
- 正規雇用を希望していながら不本意に非正規雇用で働いている方
- 無業状態であり就職に向けて悩んでいる方
- ひきこもり状態にあり社会参加に向けた支援が必要な方
など現在の様々な課題に直面した当事者やその家族を支援するものです。
具体的には、ハローワークによる氷河期求人等の就職支援や、様々な講座・セミナー・訓練プログラムを行うサポステ、各種支援機関などからの支援が行われます。
以下、【就職氷河期世代活躍支援スペシャルムービー】
さらに詳しくは「就職氷河期世代の方々への支援のご案内」を参照しておきましょう。
氷河期求人とは?
ハローワーク等で行っている氷河期求人とは、就職氷河期世代の方々を積極的に採用するという求人となります。
国(国家公務員)や自治体(地方公務員)以外にも一般企業が就職氷河期世代積極採用の求人を募集しています。
「ハローワークインターネットサービス」からでも絞り込みで検索することが可能ですが、厚生労働省の「就職氷河期世代限定・歓迎求人」から都道府県別に絞り込みが可能です。
ハローワーク等の氷河期世代の「歓迎求人」と「限定求人」についてハローワーク等の氷河期世代の「歓迎求人」と「限定求人」について
ハローワーク等の氷河期世代「歓迎求人」と「限定求人」は以下の違いがあるため、注意しておきましょう。
限定求人 |
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歓迎求人 |
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就職氷河期世代の年齢制限(公務員含む)
就職氷河期世代積極採用の求人(氷河期求人)の年齢制限は35歳以上、55歳未満となります。
応募する場合は、募集要項に年齢要件が記載されているため、必ず確認しておきましょう。
就職氷河期世代支援の期間と延長
就職氷河期世代支援プログラムは、2020年(令和2年度)から2022年(令和4年度)までの3年間で、就職氷河期世代の雇用者数を30万人に増やすことを政府は掲げていました。
しかし、新型コロナウィルス感染症の影響もあり、支援を行っていた2年間の正規雇用者数が伸び悩んだため、2022年5月12日に行われた「就職氷河期世代支援の推進に向けた全国プラットフォーム」において、就職氷河期世代に向けた支援を2年間延長する方針となりました。
具体的には、令和5年度(2023年)~令和6年度(2024年)までの延長となります。
政府の発表資料によると、氷河期世代の正規雇用者数は、2019年・2020年で916万人と横ばいとなり、2021年には919万人と3万人増えている状態です。
政府は、この2年間で919万人から目標である「正規雇用30万人」を増やし、2024年までに946万人を目指しています。
このことにより、就職氷河期世代の公務員採用促進は、2024年(令和6年)まで継続される見込みです。
就職氷河期世代の公務員募集について
就職氷河期世代の公務員募集についてQ&A形式で詳しく説明していきます、
就職氷河期世代の公務員募集はどの機関でありますか?
就職氷河期世代の募集する機関は、人事院(国家公務員)や都道府県、政令指定都市、特別区(東京23区)、市町村などで行われます。
ただし、各自治体によって就職氷河期世代の募集の有無は異なるため、注意しましょう。
就職氷河期世代の募集はいつ頃ありますか?
就職氷河期世代の募集は主に4月から12月までに募集があり、各自治体等によって異なります。
就職氷河期世代の受験資格はどのようなものが多いですか?
年齢要件が基本的にあり、30代半ばから50歳前後とする場合が多いです。(各自治体等によって異なります。)
募集職種は事務等が中心になりますが、土木や建築等の技術職や福祉、心理、資格免許職の募集もあります。
そのため、年齢要件の他に、以下の要件が求められる場合があります。
- 民間企業での経験年数・雇用期間(例:1年以上の経験)
- 現在の雇用形態(例:正規労働者として雇用されていない方)
- 学歴(例:高卒や短大卒など)
- 資格(例:保育士、看護師、保健師など)
そのため、受験資格を確認しておきましょう。
就職氷河期世代の公務員試験内容はどのようなものでしょうか?
各自治体等によって異なりますが、多い公務員試験内容は以下の通りです。
- 書類選考
- 筆記試験(教養試験)
- SPI(基礎能力検査、性格検査)
- 小論文審査
- 面接
以上の内容が組み合わせて行われますので、こちらも募集要項を確認しておきましょう。
まとめ
政府が方針を決めた就職氷河期世代支援の円筒により、非正規で働く人を正規に切り替えた企業に対する助成金や、ハローワークに専用の窓口を設置するなどの支援が継続されるため、今後も氷河期世代の求人が増えていき傾向にあります。
公務員の募集も、新型コロナウィルス感染症の逆風を受け、2020年~2022年は行っている自治体は少なかった印象ですが、2023年は増加が予想されます。
就職氷河期世代に該当する方は、通常の公務員試験よりも試験内容が易しい場合が多く、倍率も今後上がっていくでしょう。